赤ちゃんの発育のために重要な葉酸

妊娠中重要な栄養素である葉酸

妊娠中、胎児の健全な発育に必要な栄養素に、葉酸があります。胎児はさかんに細胞分裂して成長しますが、葉酸は、細胞分裂に関わる重要な栄養素です。DNA合成に必要な栄養素で、不足すると、正常な細胞形成が阻害され、奇形児のリスクが高まってしまいます。

特に、妊娠初期の脳や脊髄等の中枢神経が形成される時期に葉酸が不足すると、「二分脊椎症」、「無脳症」のような神経管閉鎖障害の発症リスクが高まるといわれています。「二分脊椎症」は、運動障害や排泄障害等の重篤な障害を招きますが、「無脳症」の場合は、流産や死産のリスクを高めます。

さらに、葉酸は、胎盤を正常に保つ上でも大切な役割を果たします。胎盤は胎児を育てる土台です。胎盤に異常があれば、胎児の発育に悪い影響を与えてしまいます。妊娠に深刻な影響を与える症状に、「胎盤早期剥離」があります。胎盤が子宮の壁から剥がれてしまうため、流産や母体に深刻な影響を与える恐ろしい疾病です。「胎盤早期剥離」のリスクが、葉酸不足により高まるとの学術発表があるのです。

また、妊娠中は胎児の分まで酸素と栄養素を運ばなければならないため、妊婦の心臓や血管に大きな負担がかかります。葉酸には体内で発生する有害なホモシステイン増加を抑制する働きがあり、心血管疾患リスクを減少させ、血流をスムーズにして、母体と胎児の健康に寄与してくれるのです。

妊娠への悪い影響を除くため、厚生労働省は、2000年に妊婦への葉酸摂取を推奨ました。胎児のためにも、母体の健康を保つためにも、妊娠中の女性は、きちんと葉酸を摂取する必要があります。

葉酸を多く含む食品に、ほうれん草等の緑黄色野菜や、レバー、豆類等があります。しかし、葉酸は水溶性のビタミンのため、水に溶けやすく、熱にも弱いため、調理で多くが失われてしまいます。野菜不足といわれる現代人には、不足しがちな栄養素です。さらに妊娠中は胎児の分まで葉酸が必要であり、普段より多く摂取する必要があります。

食生活だけで不足する葉酸を補うには、葉酸サプリメントの摂取を考える必要があります。葉酸サプリメントは、食事からの葉酸量を考慮して、不足する分を補う形で作られています。ただしサプリメントの摂取で注意しないといけない事は、用量を守る事です。

食事からの摂取の場合、葉酸の余剰分は尿等で体外へ排出され、過剰摂取の心配は不要です。しかし、サプリメントの場合は吸収されやすいため、用量を守らないと過剰摂取となる恐れがあります。必要な栄養素でも、過剰摂取で悪影響を受けてはいけません。

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